アイキャッチ写真:庭に植えて5年目の菊の花です。購入したときには赤や黄色や白の花が同時に咲いていたのですがそれぞれ時期を別にして咲くようになってきており、だんだん野生に戻っているように感じます。夏の終わりからはじまりこの花は今年最後の花になりそうです。
「なんか変だなあ。」
意識はしていないのだが既存の秩序に生きていて、その価値観を受け入れてきた「わたし」にとって、異質な価値観が現実に見えると反発を感じるのはやむおえないことです。
ABC理論は使うまでもなく、あてはまらないことへの反発、うまく表現できないのですが行ってみればそれは求められる能力の違いなのだと思います。
溝上憲文(みぞうえ のりふみ)さんという人事ジャーナリストのプレジデントWOMANのコラムから、気づかされたことです。
“2000万円人材”は他部署とハレーションが起き部署ごと解散、退職「日本人の平等主義はすさまじい」日本生命の年収5000万円・中途人材の募集が危険といえるワケ
プレジデントウーマン キャリア/コラム 2023.10.25 人事ジャーナリスト溝上憲文(みぞうえ のりふみ)さんより
日本生命保険が中途採用する高度専門人材に最大5000万円の年収を提示すると発表した。年収5000万円人材は日系企業で活躍できるのか。人事ジャーナリストの溝上憲文さんは「年収に大きな差を付けると、年功色の強い日本企業では既存社員の反発が発生する。これまでにも、部署内外でのハレーションが起きて部署解散、本人の退社となった事例がある」という――。
年収2000万円の中途人材が立ち上げた部署は解散
日本生命保険が中途採用者に5000万円の年収を出すことが話題になっている。10月からキャリア採用を本格化し、IT・デジタル分野や海外事業のM&Aなどの高度専門人材を獲得するために最大5000万円の年収を提示するとしている。
5000万円といえば、部長を通り越して執行役員・事業本部長クラスの年収に相当する。年功型賃金体系の日本企業では仮に30代のデジタル人材に破格の年収を支払うとすれば、賃金制度自体の変革が求められるだけではなく、既存の在籍社員の反発も発生するだろう。
例えば10年ほど前にビッグデータを処理するデータサイエンティストを各社がこぞって採用したことがある。ある製造業でも社長の肝いりで外から年収2000万円で採用した。30代後半の中途採用者をチーフに新部署を立ち上げたが、年輩の部下など在籍社員の年収はいずれも1000万円以下だった。同社の人事担当者はこう語る。
「新部署の社員は新しい事業を興すという意気込みで比較的協力的だったが、どうして私たちと給与が違うのかという妬みを持っていたのは確かだ。もっと大変だったのは他部署の反発。当然、データのやり取りなど連携が必要だが、非協力的で他部門とのハレーションが絶えなかった。悪しき平等主義というか、報酬があまりに違いすぎることに対する不満があった。最終的に新部署の事業が軌道に乗らず、部署は解散。中途採用のデータサイエンティストも会社を退職した」
もうひとつ気になる事象も紹介されていました。
「新卒のデジタル人材1000万円」は応募が1人もなかった
プレジデントウーマン キャリア/コラム 2023.10.25 人事ジャーナリスト溝上憲文(みぞうえ のりふみ)さんより
また、中途ではないが大手電機メーカーは新卒のデジタル人材の年収を1000万円の特別枠で募集した。しかし結果的に失敗に終わった。なぜか。同社の人事担当者は「そもそも1人の応募もなかった。外資系企業は2000万円で募集しているのはざらであり、魅力的ではなかったこと。もう1つは1000万円に対する在籍社員の反発がすごかった。『勤続20年の自分より高い1000万円を新卒に払うのか』という妬みや不満は大きかった」と語る。
結局は、仕事は能力主義、一方組織や集団で生きてきた既存の秩序の維持と肯定とによる変化への抵抗、技術革新への抵抗、新しい知識やノウハウへの抵抗、現状維持。
「平等であることがイコール良いこと。」とは限らないということです。
ハーバード白熱教室のサンダル(サンデル)さん風に、「平等は、必ずしも正義ではない。」と思います。
以上
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